北海道、感染状況に「新指標」 市民にはわかりにくい?

新型コロナウイルス

芳垣文子、松尾一郎
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 北海道と札幌市新型コロナウイルスの感染者数を発表する際、直近1週間の感染者数を週平均でならし、人口10万人あたりで換算した「新指標」を新たに示し始めた。

 道は集中対策期間を3月7日まで延長し、今月16~28日は札幌市内全域の飲食店に午後10時までの時短営業を要請。時短の前倒し解除の要件として、「市内の新規感染者数(週合計)の直近1週間平均が、人口10万人あたり15人を下回る」としており、公表はそれに対応した形だ。

感染者数の激しい増減、ならす

 16日の数値は14・4人で解除基準を下回った。15日は15・3人。実際に解除するかどうかは、数値の推移に加え、医療の逼迫(ひっぱく)状況などを考慮して検討される。

 道はこれまで、「直近1週間の新規感染者数」を人口10万人あたりで換算した数値を主に使っていた。国に緊急事態宣言を要請する基準は「25人を超えた場合」だ。道の警戒ステージでも、この数値を目安の一つとしていた。

 今回新たに示した数値は、道独自の計算方法を使って当日を含めた直近13日間のデータを用いてはじき出すもので、人口10万人あたりで換算する。これについて、横浜市大の佐藤彰洋教授(データサイエンス)は「激しい変化を取り除く傾向がある」と指摘する。クラスター(感染者集団)の発生など感染者が急激に増えたり、逆に急激に減ったりした場合に増減しにくくなるという。札幌市の場合、16日は従来方式では「12・0人」で、新方式の14・4人より少ない。従来方式は最近の感染減少がより大きく反映されている。

識者「別の方法のほうが...」

 道は集中対策期間の延長を決めた前日の12日、有識者会議でこの方式を示した。道の担当者は「検査数の減る週末の影響などを受けにくいように、この計算方法にした」という。

 一方、札幌市側は12日まで新方式について正式に把握していなかったといい、「新しい概念なので、理解するのに少し時間がかかった」(担当者)という。

 佐藤教授は、急激な増減を抑えるという目的ならば、別の方法のほうがより市民らが理解しやすいのではないかと提案する。「新規感染者数が人口10万人あたり15人以下の日が一定以上連続で続けば解除する」というものだ。例えばこの条件を「7日連続」とすれば、7日間猶予をおいて判断するということがわかりやすい。水害などの自然災害リスク管理でよく用いられる手法の応用だという。(芳垣文子、松尾一郎)

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