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 【宮崎】日章学園高校ボクシング部の1年生、山下学人(まなと)選手(16)が、クラウドファンディング(CF)で支援金を募っている。集まったお金を県外在住の両親に送り、学費や寮費に充てるという。「中学日本一」の実績を持ち、「みなさんの支援を後悔させないよう、しっかり活躍してみせます」と練習に励んでいる。

 福岡県古賀市出身。身長161センチのサウスポーで、状況を瞬時に判断してリズムよくパンチを打つ。中学3年生だった2019年12月、第1回キッズボクシング統一王座決定戦(日本ボクシング連盟主催)の男子43キロ級で優勝している。

 小学生のころは野球に励み、ボクシングを始めたのは中1だった。当時の身長は今より20センチほど低く、大柄な選手の多い硬式野球チームに入るかどうか迷った。そんなとき、元プロボクサーで会社員の父陽己(はるき)さんに福岡県新宮町にあるジムの見学に誘われた。様々な体格の選手がそれぞれ練習に打ち込んでいて、自分にも活躍の場があると思えた。

 ジムで練習を積み、中2のときに初の公式戦を迎えた。九州大会の初戦だった。緊張して体が重く、体力も尽きかけた。それでも、気力で3ラウンド(計6分)を戦い抜き、判定勝ちを収めた。この「死闘」で充実感と自信を得た。さらに熱が入り、週6日の練習で技術を磨いた。

 もっと強くなりたい――。中学生ながら、1981年創部の伝統校、日章学園ボクシング部の練習に参加するようになった。部員数は地元のジムより多く、みんなが声を出す練習は活気に満ちていた。「ここで頑張ればもっと力がつくはずだ」と進学を決めた。

 いまの目標は、同校OBの斎藤麗王(れお)選手(22)=帝拳=が在校中に達成した「6冠」に迫ること。新型コロナウイルスの影響で、今年度の大会は軒並み中止となり、残す大会は、全国高校ボクシング選抜大会1回と高校総体2回、国体2回。そのすべてで優勝しても「5冠」だが、「麗王さんは8大会で6回の優勝。5大会を全部優勝すれば、勝率で勝てます」。

 打ち負けない体をつくるため、ベンチプレスなどの筋力トレーニングを続ける。静かな闘志を燃やしつつ、自分の希望通りに私学での寮生活を認めてくれた両親にも思いをはせる。少しでも負担を減らしてあげたいと、CFに取り組んだ。

 今回のCFは、明治安田生命と朝日新聞社の共同事業「地元アスリート応援プログラム」の一環。明治安田生命が選んだ16都道県のアスリート計20人に対し、昨年11月~21年3月の活動費として1人あたり最大150万円を支援し、朝日新聞社のCFサイト「A―port」で募った支援金を上乗せして支給する。

 山下選手への支援は今月28日まで。目標金額30万円に対し、16日時点で26人から計15万5千円が寄せられている。支援はA―portの専用サイト(https://a-port.asahi.com/projects/yamashita2020/別ウインドウで開きます)。(高橋健人)

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