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 【北海道】新型コロナウイルスワクチンの先行接種が道内でも始まる。今回の対象は全国100カ所の国立病院機構などの医療従事者で、道内では7病院で実施される。道内には19日にもワクチンが届き、早ければ同日から接種が始まる。

 接種されるのは14日に厚生労働省が特例承認した米ファイザー製のワクチン。先行接種後、3月にその他の医療従事者、4月に65歳以上の高齢者への接種が始まる。

 先行接種が行われる道内の7病院では準備が進む。

 岩見沢市の北海道中央労災病院ではワクチンを保存する専用冷凍庫「ディープフリーザー」を設置。小型の冷蔵庫程度の大きさで、ワクチン容器が195本入る箱が二つ保存できる。病院の職員約300人の接種には十分な容量だ。

 同院には19日ごろワクチンが到着する予定という。院内の講堂で密にならないよう接種する予定だ。接種した腕が痛むなどの副反応の影響を考え、当初は休日前の金曜日に実施し、26日以降は週2回のペースで進める方針。「万が一重大な副反応が出ても業務が停止しないよう配慮する」(加成武事務局長)という。

 札幌市白石区の北海道がんセンターも19日にワクチンが届く予定。現時点で病院全体の9割にあたる669人が接種を希望しているという。今後、接種の担当者や会場など詳細を決める。担当者は「会場などの調整に時間がかかるかもしれず、来週には接種を始められるよう準備したい」という。

 札幌市西区の北海道医療センターも19日にワクチンが到着するとの連絡が入っている。すでに保存用の冷凍庫を院内に設置。週明け22日にも接種を始める。1回目の接種は26日ごろまでに順次行う。担当者は「一般の診療業務に影響が出ないよう、準備を進めたい」。国立函館病院、釧路労災病院では19日にも接種が始まる見込みだ。

 先行接種後は、道内の他の医療機関や高齢者へ対象が一気に広がる。住民への接種を担う市町村や医療機関は対応に追われ、国との間に立つ道は情報収集を続けている。

 道では広大な域内に179市町村が存在し、医療機関が少ない過疎地での接種が大きな課題だ。道は1月1日付で新たに「ワクチン等予防対策班」を新設。国や医療機関、ワクチンの卸売業者との調整を進めている。市町村で対応できない専門的な相談にも応じる。現在は、道内の医療従事者でどの程度の人がワクチンの優先接種を希望しているか調査をしている。

 当初は参事以下4人体制だったが、その後8人に増員している。

 道庁では17日、鈴木直道知事と道医師会などとの意見交換会が行われた。鈴木知事は「接種では医師、看護師など皆さんの力が不可欠。道として医療従事者の接種会場の確保をしっかりやらなければならない」とし、「ワクチン供給量などの情報が入り次第速やかに提供したい」と述べた。道医師会の長瀬清会長は会合後、「国からの情報が遅いのが問題だ。初めてのことなので医療現場が混乱する可能性もあり、関係者で情報をしっかり共有して準備を進めたい」と話した。(戸田拓、原田達矢、芳垣文子、斎藤徹)