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 対象地域は最大278万円、対象外は0円――。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い群馬県が要請した営業時間短縮で、応じた飲食店に支払われる協力金の有無が波紋を広げている。1日4万円換算の協力金は時短要請の対象地域にしか支払われないためだ。山本一太知事は「地域を絞ったピンポイントの対応」を掲げるが、対象外地域からの不満の声は増している。

 「山や峠があるわけでもないのに、渋川の店には何もない。なんて不公平なんだ」。渋川市のJR渋川駅近くで居酒屋「酒処くろ」を営む生方弘行さん(59)は不満を募らせる。対象地域の前橋市とは車で30分程度で行き来でき、人の往来も多いが時短要請の対象外だ。

 時短の影響もあってか前橋から飲みに来る客もいるが、客足は普段の3割減。「コロナで不安なのはどこも同じ。県内は同じ扱いにすべきだ。店を休むと『感染者が出たのか』なんてうわさをされかねず、店を休むこともできない」

 同じく対象外の沼田市の飲食業4組合は1月末、「対象地域と同様に客足が遠のいている」として、市に支援を求める要望書を連名で提出した。

 沼田料飲店組合長を務める山田幸一さん(58)の割烹(かっぽう)料理店の営業は通常午後11時まで。だが、午後8時を過ぎれば入店客はほとんどおらず、午後9時前後には店を閉める。1月の売り上げは例年の7割減。「対象地域と実態は変わらない」というが、協力金はもらえない。市には、「感染対策をしている飲食店に支援金を出してほしい」と訴える。

 県の時短要請は昨年12月15日、県東部の太田や伊勢崎、館林など5市で酒の提供や接待を伴う飲食店などを対象に始まった。当初1日2万円換算だった協力金は16日以降倍増された。県独自の警戒度を同19日に最高の「4」に引き上げた県は、「不要不急の外出自粛」を要請。時短要請の対象地域は1月12日以降、前橋、高崎両市も加えた計9市町に拡大した。

 対象は原則、1日の感染者数が人口10万人あたり2人以上(1週間平均)の地域で、市中感染の状況や生活圏などを踏まえて決定している。

 最初に対象となった県東部5市の場合、今月22日までの要請にすべて応じると、協力金は1店舗あたり最大278万円になる。同じ北関東でも茨城、栃木両県は全県が対象で、市町村での線引きはない。

 飲食店の苦境を受け、市独自の支援策を打ち出す動きはある。

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