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 新型コロナウイルスのワクチン接種が17日、千葉県内でも医療関係者を対象に始まった。先行接種として国が指定する県内5病院にワクチンが配送され、医療関係者からは「ワクチンは感染者を減らす最良の手段だ」と期待の声が上がる。

 17日昼、市原市の千葉労災病院にワクチン約1千回分が届き、夕方から院内の会議室で接種が始まった。「筋肉注射にしては痛みも少なく、急な副反応も起こらず、よかった」。接種を受けた岡本美孝院長は、胸をなで下ろした。

 この日はシミュレーションの一環として、岡本院長ら12人が接種。接種前に問診で体調を確認し、2人ずつ離れて座り、消毒した腕に注射を打った。1人あたり5分弱で、副反応に備えて15分間、安静を求められた。接種は流れ作業で進み、混乱はなかった。

 安川朋久副院長は「自身が罹患(りかん)し、院内の患者にうつしてしまう可能性を少しでも下げられた」。青田孝子・副院長兼看護部長は「12人に注射を打った看護師にとって練習にもなった。今後さらに接種する人が増えるので、ノウハウを共有する」と話した。

 病院では19日から、コロナ対応の医療従事者を中心に、約200人が対象となる本格的な接種が始まる。岡本院長はワクチン接種について「有効な一歩だ。また普通の日常が戻ってくることを強く期待している」と話した。

 医療関係者の後は、高齢者の順で接種が進む。県医師会の入江康文会長は「接種はスタートが肝心だ」と強調。仮に重い副反応が起きた場合、対応できる医療態勢を整備することが大切だと訴えるとともに、医療従事者への接種が安全に進むことで「一般の人への安心感も与えられる」と話した。(高室杏子、今泉奏)