トランプ氏、身内トップの交代を要求 党内の亀裂鮮明に

アメリカ大統領選2020

ワシントン=園田耕司
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 トランプ前米大統領は共和党上院トップのマコネル院内総務について、「共和党はマコネル氏のような政治『指導者』が率いる限り、尊敬され、強くなることはない」と批判する声明を16日発表し、「共和党上院議員が彼と一緒に居続けるのであれば、再び勝利することはない」と交代を要求した。マコネル氏は連邦議会議事堂の襲撃事件をめぐってトランプ氏について「政治的、道義的責任がある」と批判して距離を置こうとしているが、党内対立が一気に表面化した形だ。

 自身の政治団体「セーブ・アメリカ」を通じて声明を出したトランプ氏は、「政治的洞察を欠き、知恵や個性もないマコネル氏は、共和党を多数派から少数派に転落させた」と批判し、上院選でマコネル氏を支援したことを「悔やんでいる」とした。さらに、「必要かつ妥当な時には、『米国を再び偉大に』と『米国第一』を主張する予備選のライバルを支援する」と述べ、共和党内の予備選では自身を批判した現職ではなく、対抗馬を支援する構えを見せた。

 マコネル氏は13日にあった、襲撃事件をめぐるトランプ氏の弾劾(だんがい)裁判の評決で無罪を支持したものの、直後の演説では「襲撃事件に先立つトランプ氏の行為は、恥ずべき義務の放棄だった」と強い口調で批判。さらに「我が国には刑事司法制度がある。前大統領であっても免責されることはない」と述べていた。

 マコネル氏は今後も、共和党の「脱トランプ」化を進めたい意向とみられるが、トランプ氏は党内で根強い人気を誇る。今回の声明も、支持者の怒りをマコネル氏に向けることで他の議員らも萎縮させ、党内主導権を握る狙いがありそうだ。(ワシントン=園田耕司)

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