国連事務次長ら、森発言を機に「行動を」と共同宣言

岡林佐和
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 差別のない日本をつくるため、それぞれの立場で行動します――。東京五輪パラリンピック大会組織委員会の会長だった森喜朗元首相による女性蔑視発言を受け、そんな宣言を経済人ら各界のリーダー42人が共同で出した。国連の中満(なかみつ)泉・事務次長らが「森氏が辞任して終わりではなく、真剣に社会を変えていくきっかけにしたい」との問題意識から声をかけあったといい、「皆さんも行動しませんか」と呼びかけている。

写真・図版
中満泉・国連事務次長らが呼びかけた行動宣言には42人が賛同し、呼びかけ人に名を連ねている

 宣言では、性差別を含む差別をなくして多様性のある社会をつくるため、それぞれの場で実践する5項目を掲げた。差別を容認する発言に沈黙しない▽女性や若手、国籍の異なる人などあらゆるバックグラウンドをもつ人が議論に参加できるようにする▽そうした人々を早急に増やすため計画を立て、達成していく▽男性のみに偏った討論会や会議などは主催者に変更を促し、無意識の思い込みを指摘・改善する――などだ。

 宣言には、三菱UFJフィナンシャル・グループ会長を務める平野信行さんや三菱ケミカルホールディングス(HD)会長の小林喜光さん、キリンHD社長の磯崎功典さんのほか、日本総合研究所理事長の翁百合さん、次期東大総長の藤井輝夫さん、広島県知事湯崎英彦さんらが個人として賛同し、呼びかけ人に名を連ねている。

 中満さんらが個人的なつながりから、意識的に様々な分野のリーダーに声をかけたという。中満さんは18日、朝日新聞の取材に「影響力のある人たちが、蔑視発言をその場で注意したり、登壇者が男性に偏っていると指摘したりするだけでも(社会が)変わっていく波及効果があると思う」と話した。(岡林佐和)

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