通用しなかった「おつらいですね」 緩和ケア医の教訓

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それぞれの最終楽章・足し算命(6)

海南病院緩和ケア医 大橋洋平さん

 コロナ禍で緩和ケア病棟が実質的に閉鎖されてしまったために激減していますが、私の本職は緩和ケア病棟への入院を考える患者との面談です。根治が望めず最期の時間を過ごすために入院する患者が圧倒的に多く、「なぜこの若さで死ななければならないのか」などと「魂の痛み」を抱えたり、残り少ない時間を投げやりに過ごしたりする方もいます。面談で、もう一度生きる意味を見つけてもらうのも緩和ケア医の役目です。

 苦い思い出があります。2003年に大阪の淀川キリスト教病院で1年間、緩和ケアの研修を受けました。約15年の内科医勤務から一念発起して転身したものの、最期を迎える寸前の患者にどう声をかけていいか戸惑っていました。

 高名な緩和ケア医が週1度…

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