原宿暴走、被告側は無罪を主張 「はねようと思ったが」

根津弥
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 東京・原宿の竹下通りで2019年元日未明、車が暴走して当時19~51歳の男性8人が重軽傷を負った事件で、殺人未遂や殺人予備などの罪に問われた日下部和博被告(23)に対する裁判員裁判の初公判が18日、東京地裁であった。日下部被告は「一人でも多くはねようと思ったが、殺意はなかった。死刑囚が殺されているのが許せず死刑制度を支持する国民を狙った」と述べた。弁護人は、事件時は心神喪失状態だったとして無罪を訴えた。

 検察側は冒頭陳述で「死刑に反対する被告が無差別殺人を起こそうとしたテロ事件だ」と指摘。18年から火炎放射器を作るため高圧洗浄機や灯油などを購入したとして、「完全な責任能力があった」と述べた。

 弁護側は「テロリストが起こした事件ではない」と反論。アルコール依存症の父親から中学時代に暴力を受けたことや被害妄想が高校時代に始まったことなどを説明し、事件当時は善悪の区別がつかなくなっていたと主張した。

 被害者のうち当時19歳の男性は、右半身まひや記憶障害の後遺症を負った。判決は3月17日の予定。(根津弥)