接待音声、総務省4幹部再聴取へ「事実関係覆す可能性」

小泉浩樹
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 総務省幹部4人が菅義偉首相の長男の勤め先である放送関連会社「東北新社」から接待を受けていた問題で、総務省は18日の衆院予算委員会理事会で、週刊誌が報じた会食中の会話の音声データについて、音声の一部が幹部のものと認めたが、事業について話したことは認めなかった。その上で「把握している事実関係を覆す可能性のある事態」として、幹部らに再聴取することを明らかにした。

 総務省はこれまでの国会答弁で、4人から調査した結果、会食の際に「東北新社の事業が話題に上ったことはないと思う」と説明していた。

 しかし、17日付の文春オンラインは、4人のうちの1人の秋本芳徳・情報流通行政局長が昨年12月10日に、首相長男らとの会食で、放送事業に関係するような言葉が交わされていたことを報じた。飲食店内で録音したとされる音声も公開された。

 このため、野党が調査を要求。総務省は18日の衆院予算委理事会で、秋本氏に音声データにある会話などについて確認したところ、首相長男らが放送事業に関して発言している部分については「記憶にありません」と説明したことを明らかにした。一方で、総務政務官だった自民党議員に関する部分は、秋本氏自身の発言であることを認めたという。

 総務省は「新たな疑念を生じさせる事態となった」として改めて幹部4人に事情を聴く意向を示した。接待時の支払者や金額などについては、22日に報告する。

 これに対し、立憲民主、共産、国民民主の野党3党は「総務省の組織的な隠蔽(いんぺい)だ」などと批判、新年度予算案の審議に応じられないと訴えた。予定されていた予算委の審議は約3時間開始が遅れ、野党の質疑は行われなかった。総務省が菅氏の長男らに事実の確認などをした上で、19日に改めて説明をすることになった。小泉浩樹