運休中の金剛山ロープウェイ廃止へ 村の財政で再開困難
白木琢歩
大阪府千早赤阪村は18日、村営金剛山ロープウェイを廃止すると発表した。25日開会の村議会に関連条例案を提出する。村は廃止後、民間へ譲渡する可能性も探るとしている。
金剛山ロープウェイは1966年に開業した。中腹の千早駅(標高708メートル)と金剛山駅(975メートル)を約6分で結ぶ。開業直後は年16万人の利用客があったが次第に減少し、慢性的な赤字状態に陥った。
村は開業以来、のべ約6億円を一般会計から繰り入れて経営を支えてきたが、駅舎の耐震強度不足が判明し、2019年3月から運休したままだった。
村によると、運転再開には約12億円の投資が必要で、財政的に困難と判断した。金剛山駅近くの村営宿泊施設香楠荘(休館中)も同時に廃止する。
南本斎(ひとし)村長は「開業以来多くの方に利用していただいたが、村民にこれ以上負担を強いれば他の行政サービス低下につながる。苦渋の決断をした」とコメントした。(白木琢歩)
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