新型コロナウイルスの影響で破産申請へ

新型コロナウイルス

稲野慎、小瀬康太郎
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 東京商工リサーチ鹿児島支店は17日夜、ダチョウ肉を加工・販売する鹿屋市の「鹿児島県オーストリッチ事業協同組合」(安藤勝利理事長)と霧島市のレンタカー会社「ワールウインド」(木佐貫裕一社長)が破産申請の準備に入った、と発表した。同支店によると、いずれも新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた事業破綻(はたん)で、県内のコロナ関連破綻は計5例となったという。

 同支店によると、鹿児島県オーストリッチ事業協同組合は2011年、県内のダチョウ生産農家6人がダチョウ肉の安定供給などを目的に設立。ダチョウ専用の、と畜加工処理場を建設するなど増産体制を確立し都市圏の飲食店などにダチョウ肉を販売してきた。

 売上高は18年12月期は約5800万円だったが、組合員の減少などが影響し19年12月期の売上高は約3300万円で赤字に転落。20年に入ると、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、都市圏の飲食店からの受注が減少し、今年1月の関東の1都3県などへの緊急事態宣言も影響して飲食店からの受注が回復せず、事業継続を断念したという。負債総額は19年12月期末時点で約1億4400万円だったが、変動している可能性があるという。

 一方、ワールウインドは10年に自動車販売・整備業として創業し、15年6月に法人化。鹿児島空港に近い立地を生かし、15年11月からレンタカー事業に乗り出した。だが、20年に入り、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で訪日外国人の入国が制限され、国内の旅行客も減少した影響で、レンタカー利用が大きく落ち込んだという。

 昨年7月からの「Go To トラベル」キャンペーンでレンタカー利用はやや持ち直したが、昨年12月に同キャンペーンが停止されると売り上げ回復の見通しが立たなくなり、資金繰りが悪化したという。負債総額は20年7月期末で約1億4千万円。

 一方、赤羽一嘉国土交通相は18日、コロナ禍の影響を受ける県内の観光関係者らとオンラインで意見交換をした。昨年3月から全国で実施しており、県からは塩田康一知事や下鶴隆央・鹿児島市長、宿泊や交通事業者ら12人が参加。九州運輸局によると、県側からは「Go To トラベル」事業の早期再開を望む声などが伝えられ、赤羽国交相は「要望を受け止め、何ができるか検討したい」などと話したという。(稲野慎、小瀬康太郎)

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