レーサーの井原慶子さんが超軽量小型電動車を披露 三重

中根勉
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 国際的なカーレーサー井原慶子さん(47)と三重県鈴鹿市のエンジニア藤井充さん(45)が開発した超軽量電動三輪車が18日、鈴鹿市役所で披露された。リチウムイオン電池とモーターで動く1人乗りの車で、新製造ラインを3月に稼働させ、量産できるようにする計画という。

 「超軽量電動デジタルモビリティー」は約20キロの重さで、100キロ前後のバイクやスクーターよりかなり軽い。前輪を2輪にし、井原さんのレース経験を生かした駆動装置を取り付け、簡単な操作で安定した走りが可能という。

 鈴鹿市役所では、末松則子市長が普及タイプの「GOGO!」に試乗し、「若い人に受け入れられそうなデザインだし、高齢者の移動手段や観光客への貸し出しなど、いろいろな活用が考えられそう」と話した。

 開発のきっかけは、新型コロナウイルスの感染が広がった昨年、井原さんが地元の愛知県春日井市の商店街で「怖くて満員電車に乗れない」「宅配をしたいが手段がない」などの声を聞いたことだった。「女性でも扱いやすい新しい交通手段をつくろう」と考え、昨年10月、藤井さんと新会社「Future」を設立。春日井市の商業施設や岐阜県のイベント会場などで実証実験もしたという。

 藤井さんは「普段はレースで時速300キロを目指している技術者たちが全力を込めて開発した、モータースポーツのまち鈴鹿ならではの車で、ぜひ地元から発信したい」と話した。

 井原さんはカーレースの世界耐久選手権の表彰台に女性として世界で初めて立ち、ルマン24時間ではアジア女性初の完走を果たした。日産自動車社外取締役なども務めている。藤井さんはレーサーとして活動後に「フヂイエンヂニアリング」を設立し、独自のレーシングカーなどを開発してきた。(中根勉)