歯止めきかない赤字国債 特例公債法改正案が審議入り

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津阪直樹
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 国の財源不足を補う借金にあたる赤字国債を、今後5年間発行できるようにする特例公債法改正案が19日、国会で審議入りした。新型コロナウイルス対策や今後の社会保障費の増加で、財政の借金頼みに拍車がかかっている。だが、与野党からは歳出拡大を求める声ばかりで、中長期的に財政をどう立て直すのかという議論はほとんど聞こえてこない。

 この日の衆院本会議で、麻生太郎財務相は「財政は新型コロナウイルス対応でより厳しい状況にある。財政収支は著しく不均衡で、財政運営に必要な財源を確保しなければならない」と理解を求めた。

 政府は、財政法により借金に頼った財政運営を原則禁じられている。そのため、特別に赤字国債を認める「特例法」を成立させて発行する仕組みだ。ただ、いまや「特例」が常態化して久しい。

 特例公債法案はかつて、1年限りの法案だった。毎年国会を通さないと赤字国債が発行できないようにすることで歯止めをかけるためだ。だが、2012年に、民主(当時)、自民、公明の3党が、赤字国債の発行を4年間認める法案修正で合意。さらに16年には、5年間認める法案を政府が提出した。野党は「借金に拍車がかかる」と反対したが、当時の安倍晋三首相は財政健全化の取り組みは進めると説明、法案は成立した。

 だがその後も、国債の発行残高は増加の一途をたどり、政府の財政健全化の目標の達成時期は先送りが続いている。

 今年度は、新型コロナの影響…

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