車いすソフト、初のプロ誕生 茨城AP・小貫選手兼監督

古源盛一
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 プロ野球独立リーグ・BCリーグの茨城アストロプラネッツ(AP)が、2019年1月に設立した車椅子ソフトボールチームの選手兼監督として、慶応大4年で日本代表経験者の小貫怜央(おぬきれお)さん(22)とプロ契約を結んだ。車椅子ソフトの国内プロ第1号で、茨城APは「発祥地の米国でも聞いたことがなく、『世界初』ではないか」としている。

 車椅子ソフトのチームが練習拠点とする茨城県笠間市内で19日、契約を交わし、記者会見した。山根将大球団代表からユニホームを着せてもらった小貫さんは「経験を生かし、設立間もないチームをどんどん強くしたい」と笑顔を見せた。

 車椅子ソフトはソフトボールとほぼ同じルール。コンクリート敷きの場所などで行われ、通常より一回り大きいボールを使って10人で守る。車椅子を操るため、捕手以外は素手で捕球し、打者は片手でタイヤを支え、もう片方の手でバットを構える。国内に約20チームあり、健常者も車椅子で一緒にプレーできる。

 小貫さんは野球部だった中学3年の時に左ひざに骨肉腫を発症し、人工関節手術を受けた。高校3年生の時に車椅子ソフトを知り、都内のチームに。日本代表として、19年夏に米国で開催されたワールドシリーズに3番レフトで出場し、優勝に貢献した。

 茨城APは、球団グッズの製造委託やホーム試合の運営で障害者福祉施設と連携しており、福祉分野への貢献の一環で車椅子ソフトチームを設立。所属する中学生から60代の男女約30人のうち、4割が障害者で、設立3年以内の国内大会優勝を目標としている。山根代表は「トップクラスの選手への期待はもちろん、車椅子ソフトが発展する契機にしたい」とプロ契約のねらいを話す。

 チームは3月に始動。月3回の練習を積み、7月にある全日本選手権をめざす。小貫さんは「夢がこんなに早く実現するとは思わなかった。パラスポーツの現状はまだ厳しいが、選手環境の向上にも役立ちたい」と話した。(古源盛一)