治安当局が抗議デモに発砲、2人死亡 ミャンマー

バンコク=福山亜希
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 ミャンマー第2の都市マンダレーで20日、クーデターで権力を掌握した国軍への抗議デモに参加していた男性2人が、治安当局に撃たれて死亡した。ロイター通信などが報じた。他にも多くの負傷者が出ているという。国軍への抗議デモに参加して死亡したのは、これで計3人となった。

 ミャンマーでは19日、首都ネピドーで9日にあったデモに参加中に頭を撃たれた女性(20)が死亡したばかりだった。治安当局はその翌日に発砲しており、デモに対して強硬な姿勢で臨む国軍側の意思が明確に示された。

 20日には大勢の市民が前日に亡くなった女性を街頭で悼み、国軍に抗議の声を上げた。新たな犠牲者が出たことで、デモがさらに拡大することが予想される。

 また、欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表が「平和的な文民の抗議者に対する暴力を強く非難する」とツイートするなど、国際社会からも厳しい批判が上がり始めた。

 報道によると、マンダレーの造船所近くで20日、抗議デモに参加していた大勢の市民らに治安当局が発砲した。ロイター通信は2人が死亡し、20人がけがをしたとの救急関係者の証言を伝えた。死亡したうちの1人は頭に、1人は胸にけがをしていたという。負傷者の数はもっと多いとの報道もある。

 ロイター通信は、現場に実弾とゴム弾の双方の薬莢(やっきょう)があったとの目撃者の証言を伝え、AFP通信は「負傷者の半数は実弾で撃たれていた」との救急関係者の声を報じた。

 地元メディアによると、この造船所には、国軍に抗議して職場を放棄する「不服従運動」に参加した公務員や労働者が集まっていたという。治安当局が仕事に戻るよう求め、市民らに発砲したとしている。20人以上が拘束されたとの報道もある。

 マンダレーでは連日、治安当局がデモに参加した市民に殴りかかったり、拘束したりしているとされる映像がSNSを通じて流れていた。(バンコク=福山亜希)