南海トラフを想定 病院でコロナ禍の防災訓練 三重

岡田真実
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 コロナ禍でさらに災害が発生した場合を想定し、三重大学病院(津市江戸橋2丁目)が20日、大規模な防災訓練を実施した。医師や看護師、職員のほか、同大医学部の学生ら200人以上が参加。被災した傷病者の受け入れや、被害状況の情報収集など細かな動きを確認した。受け入れた傷病者が、急に発熱した際の対応も確かめた。

 訓練は、南海トラフ地震級の巨大地震が発生し、1時間に50人の傷病者が病院に運ばれてくるとの想定で始まった。

 職員らは感染防止のため、マスクの上にフェースシールドも着用。正面玄関から次々と運び込まれる傷病者に対し、まず検温を実施した。次に、治療の優先順位を判別するトリアージを開始。けがの程度に応じて、色の異なるタグ(札)を患者の腕に巻き付けた。「黄色お願いします」などと声を掛けながら、色ごとに分けられた治療室へ患者を運んだ。

 緊急性の高い赤(重症)エリアでは、患者が急に発熱し、新型コロナウイルス感染の疑いが生じた場合も想定。医師らは、すぐに医療用ガウンや高性能の医療用マスク「N95」をまとい、感染の疑いがある患者を別の場所に隔離し、治療にあたった。

 助産師の前田大空(おおぞら)さん(28)は「傷病者が感染していた場合では、自分も焦ってしまった。適切な治療とともに、傷病者の不安を取り除くことも必要だと思った」と話していた。

 今回の訓練は、津波の被害がない場合を想定した。今後は、津波の被害で1階が浸水した場合を想定するなど、さらに条件を厳しくして訓練を実施するという。(岡田真実)