原子力ゼロにも潜むリスク 再エネとの共存を対話から

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聞き手・川田俊男
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 原発事故で高まった原子力への不信感は10年を経ても根強い。一方、再生可能エネルギーは大量導入の時代を迎えた。原子力は必要なのか。これからの時代の原子力のあり方について、小宮山涼一・東京大准教授は、拡大や復権をはかるのではなく、再エネとの「共存」をめざすべきだと話します。

小宮山涼一 東京大准教授

 私が原子力に関わり始めたのは、東京電力福島第一原発事故の1年ほど前です。安全性を高めた新しいタイプの原子炉に興味を持ち始めた矢先に事故があり、衝撃を受けました。

 事故は、原子力に対する社会の意識を変え、不信感を高めました。重大事故のリスクはゼロにはならないことを真摯(しんし)に説明せず、「安全神話」を強調するという姿勢は、やはり間違っていたと思います。原子力全体が後退し、研究開発の機運も下がらざるを得ないと覚悟しました。しばらくして、国内の原発がすべて停止する一方、米国などでは高い稼働率で運転していることを知り、まだ技術が活躍する場はあると感じました。

 リスクをもつ科学技術を使い…

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