第3回住民自ら除染、連帯感と不和「原発事故さえなかったら」

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小手川太朗、飯島啓史

拡大する写真・図版「除染特需」の果て③

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 福島県田村市の移(うつし)地区では、東京電力福島第一原発事故後の除染を住民自らが担った。住民団体「移再生プロジェクトチーム」には4年間で26億5千万円が支払われたが予算は余り、日当は当初の9500円から3万5千円に増えた。

 「通常の感覚の3倍超。にわかに信じがたい」。環境省の関係者は額の大きさに驚く。震災復興と五輪関連の工事による人手不足で、作業員の日当は右肩上がりで上昇。当時、国や市は震災前の1・5倍の約1万5千円と計算して除染を発注した。通常はそこから会社の経費などを引き、支払われる日当は1万円程度が相場だったという。

 移地区の除染は2012年11月に始まった。当時、経理を担った住民団体の財務部長の男性(69)は「こんなに利益が出るのか」と驚いた。家の除染では屋根や外壁の洗浄、除草、庭の砂利の入れ替えなどを行う。国とほぼ同じ県の基準で工程ごとに一律の単価が決められ、さらに5割程度の事務経費を上乗せした金額で発注されていた。

地域にもたらされた巨額の除染マネー。その功罪を伝える3回の連載です。

 チームの内部資料によると…

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連載「除染特需」の果て(全3回)

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