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 【愛媛】JR予讃線の松山―伊予大洲・八幡浜間を走る観光列車「伊予灘ものがたり」の乗客が21日、13万人を超えた。四国に「わざわざ乗りに来てもらえる」仕掛けとして走り出した列車は、コロナ禍でもなお、人気を集めている。

 国鉄時代に作られたディーゼル車「キハ47」を約1・5億円かけてレトロ調に改修。JR四国初の観光列車として、2014年7月から運行開始。土日を中心に、1日2往復している。

 この日、午前8時26分に松山を発った「大洲編」(50席)は、ほぼ満席。列車の売りは、食事を楽しみながら、車窓から望む伊予灘だ。

 千葉県柏市の会社員、山田智博さん(32)は職場の後輩と、3泊4日の「四国鉄道旅行」に訪れた。「穏やかな海を見ていると、日常を忘れられる」と満足げ。後輩の清田恵乃(あやの)さん(25)=東京都荒川区=も「ゆったりと景色や自然を感じられる。列車が愛媛に来るきっかけを作ってくれた」と話した。二人は車内で、13万人達成を祝うくす玉を割った。

 新型コロナ感染拡大の影響で、列車は20年3月~6月に運休。運休明けの7月からは、乗客の手指消毒や検温、客席にアクリル板を設置するなど、感染対策をして運行している。

 コロナ禍で苦しいなかでの記録達成とあって、地元のよろこびもひとしお。当日朝に記録達成を知った沿線の人たちはお手製の横断幕を掲げたり、手を振ったりして、列車を出迎えた。

 春休みに大学の友人と大洲・内子へ日帰り旅行に来た松山市の丸尾遥さん(19)は、「地元の人たちのおもてなしがすごすぎる。こんなに歓迎されるんだ」。一緒に来た石崎友梨奈さん(19)=同市=も「かわいい列車に乗れて、交通手段が楽しい旅行の一部になった」と喜んだ。(照井琢見)

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