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 定数44を58人が争った大分市議選は21日に投開票され、現職37人、新顔は7人が当選した。党派別では自民12人、立憲民主3人、公明6人、共産2人、日本維新の会が1人、社民が4人、無所属が16人。6人が立候補した女性は、6市町村が合併した1963年以来、最多の4人が当選した。

 22日朝、初当選した宇都宮陽子氏(55)は国道沿いに立ち、行き交うドライバーらにあいさつしていた。「みなさんに報いるためにもしっかりと市政に向き合っていかなければ」と話した。

 改選前の女性議員は2人で、定数に占める割合4・55%は、全国46の道府県庁所在市と東京23区の議会で最下位だった。今回、新顔2人の当選で下から4番目になったが、割合は9・09%と1割に満たない。

 現職15人が立った自民は3人が落選した。県連の阿部英仁会長は「時代の流れだ」と受け止める。衆院選を念頭に「ベテランに加え、若手も入ってきて新旧入り交じる。大きな戦いに照準を合わせて、気持ちを新たにしたい」と話す。当選した無所属新顔の中に自民入りを検討している人もいる。

 立憲民主は現職、新顔計3人が全員当選した。昨年9月の新立憲発足後、県内で初めての当選となる。県連の増原寛幹事長は「(地方議員が少なかった)県内で3人が当選したのは大きい」と話す。

 公明は現職6人が当選し、議席を維持した。共産は現職3人のうち1人が次点だった。前回、2017年に4人を擁立して3議席にとどまったことを踏まえ、候補者を絞ったが、県委員会の林田澄孝委員長は「票割りがうまくいかなかった。教訓にしたい」。衆院選に向けては、従来通り野党共闘を模索していく方針という。

 前回は現職が落選した日本維新の会は、新顔が議席を奪還した。県総支部の桑原宏史代表代行は「県全体に維新の理念を広げる重要な契機になる」と語り、「有権者の既存の議会に対する不満や物足りなさが、期待した以上に票に結びついた」と分析した。

 社民は現職4人が議席を守った。昨年12月に県内に地盤を置く国会議員2人が立憲へ合流し、県連合も4月に合流する予定だ。守永信幸幹事長は「やはり市民、県民との日常的な結びつきが大きかったと感じている」。今後、合流に向けた調整を本格的に進めるという。

 新顔が多く当選する一方、議席を失った無所属現職の堀嘉徳氏(47)は、22日午後、市議会の控室で書類や本の片付けをしていた。「選挙は結果が全て。それが民主主義のいいところでもある」。コロナ禍で有権者一人ひとりに訴えることが難しかったという。

 投票率は46・18%。前回の48・18%を2ポイント下回り、1985年から10回連続で過去最低を更新した。一方、期日前投票者数は6万2967人(前回5万7563人)と9・39%増えた。市選管は「コロナの影響で期日前投票が増えた」とみている。(中沢絢乃)