ボーガン所持、許可制に 銃刀法改正案を閣議決定

田内康介
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 洋弓銃ボーガン(クロスボウ)について所持や使用、販売に規制を設ける銃刀法改正案が24日、閣議決定された。クロスボウを使った殺傷事件などの発生をふまえ、空気銃並みの規制と違反への罰則を定める。今国会で成立すれば、来年度中に施行される見通し。

 警察庁によると、改正案では、規制対象を、引いた弦を固定して発射した矢の威力が人の生命に危険を及ぼし得るものと規定。流通しているクロスボウのほとんどが対象になる見込みという。クロスボウが法律で明記されるのは初めて。

 所持するには、都道府県公安委員会の許可が必要で、用途はスポーツの標的射撃や動物麻酔などに限る。許可を受けるには、取り扱いに関する講習を受ける。「18歳未満」「アルコール・薬物中毒」「禁錮以上の刑を終えて5年を経過していない」などに当てはまる人には許可しない。

 また、許可を受けた用途以外の発射は認めない。標的射撃は安全性が確保できる場所に限定し、その具体的な要件は内閣府令で別に定める。

 販売業者は公安委への届け出が必要で、売買など譲り渡しの際の所持許可証の提示と確認が義務づけられる。

 許可を取らないなどの不法所持の罰則は3年以下の懲役または50万円以下の罰金。不法な使用や譲渡にも罰則を科す。

 改正案の施行時点ですでにクロスボウを所持している人は、施行から6カ月以内に許可の申請をしたり、廃棄したりする必要がある。

 クロスボウをめぐっては兵庫県宝塚市で昨年6月、家族ら4人が殺傷される事件が発生。警察庁が設置した有識者検討会が同年12月、所持許可制などの法的規制を求める報告書をまとめていた。

 警察庁によると、2010年1月から20年6月までの10年半にボーガンを使った事件が32件摘発され、うち13件は殺人や殺人未遂、強盗致傷など人の身体を害する犯罪だった。クロスボウに関する相談は135件にのぼったという。(田内康介)