お墓は語る 原発事故から10年 福島のいま

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写真・文 福留庸友
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 東京電力福島第一原発の事故からまもなく10年。住民が離れ荒涼とした風景の中でも、墓地には人の往来が残り続けている。民家が草木に覆われても、霊園はきれいに清掃され、お彼岸や命日が近づくと、花が手向けられる。津波で墓石が流された墓地でさえ――。

 墓地を通して、福島の現状が見えてくる。

拡大する写真・図版墓じまいの供養のあと、先祖のお墓に手を合わせる女性=2021年2月5日、福島県双葉町、福留庸友撮影

 地震と津波の被害を受けた双葉町の沿岸部にある共同墓地。防災林の整備のため、廃止が決まった。今月5日の墓じまいには、避難先から20人以上の住民が集まった。「10年ぶり。震災後初めて会った人もいたよ」と元ご近所さん同士の再会もあった。

拡大する写真・図版津波の被害に遭った双葉町の中浜共同墓地。崩れたお墓にも、花が供えられた跡が残る=2021年2月5日、福島県双葉町、福留庸友撮影

 すでに遺骨を避難先に移した人が多いが、供養を終えた住民たちは傷ついたままのお墓に向かい、手を合わせた。火災を心配し、線香に火は付けずに納骨棺に置かれた。

 避難先の埼玉県から参加した…

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