きっかけは高須院長らの不自由展批判 リコール署名活動

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 美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長らによる愛知県大村秀章知事へのリコール署名問題で、愛知県警は24日、地方自治法違反(署名偽造)の疑いで、署名簿が提出された県内の複数の自治体の選挙管理委員会に容疑者不詳で強制捜査に入った。署名簿を押収したとみられる。

 美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長らによる愛知県大村秀章知事へのリコール署名活動は、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の展示内容への批判をきっかけに始まった。

 2019年8月に開幕した芸術祭の企画展「表現の不自由展・その後」では、慰安婦を表現した少女像や昭和天皇を含む肖像群が燃える映像作品などが展示され、電話などでの抗議が殺到。「死ね」「ぶち殺すぞ」といった誹謗(ひぼう)中傷を含め、同月だけで県庁などへの電話やメールが1万件以上にのぼった。不自由展は開幕3日で中止され、会期末の7日間だけ再開された。

 高須氏らは不自由展の展示内容を厳しく批判。芸術祭実行委員会会長の大村氏の責任を追及するとして、20年8月から地方自治法に基づくリコールに向けた署名集めを始めた。

 署名集めは、かつて大村氏と「盟友」関係にあった名古屋市河村たかし市長も支援。河村氏は芸術祭実行委会長代行だったが、「天皇陛下の肖像をバーナーで燃やして足で踏んづけるような展示を名古屋市民の名で世界に表明できない」などと批判。公金を支出した芸術祭での展示を問題視し、高須氏とともに街頭に立ち、大村氏へのリコール署名を呼びかけた。

 そのなか、高須氏が「体調の悪化」を理由に20年11月に署名活動の休止を発表。愛知県選挙管理委員会に約43万5千筆を提出したが、リコール請求には約86万筆の有効署名が必要で及ばなかった。

 同12月、署名活動に加わったボランティア数人が、不正な署名を多数確認したと記者会見。県選管も今年2月、提出された約43万5千筆のうち約83%に無効の疑いがあり、そのうち約90%は複数の人が何筆も書いたと疑われるとの調査結果を公表した。

 「あいちトリエンナーレ2019」は来場者が過去最多の67万人にのぼったが、22年度に開く予定の芸術祭は、「国際芸術祭『あいち2022(ニーゼロニーニー)』」に名称変更される。

あいちトリエンナーレリコール活動の経緯

【2019年】…

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