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 高松市は24日、総額1611億円の2021年度一般会計当初予算案を発表した。予算規模は前年度比1・9%減で、3年ぶりの減少となった。新型コロナウイルスの影響で市税収入などが減るなか、コロナ対策費やデジタル化の推進などに重点を置いたとしている。予算案は3月4日開会の市議会に提出される。(石川友恵)

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 大西秀人市長は24日の会見で「新型コロナウイルスの感染拡大防止と社会経済活動の両立を図る『新たな日常』に向けた予算編成だ」と話した。

 新型コロナ対策関連では、ワクチン接種事業に24億2千万円をあてる。医療機関への委託費や接種券の発行などに使われる。

 経済対策では、新型コロナの影響で売り上げが減少している中小企業などを対象にした経営相談の実施や、実質無利子、無担保での融資などの支援事業に8400万円を計上した。

 デジタル化の推進では、観光や防災など市が公開しているオープンデータを活用し、地域の課題を発見、解決する人材の育成費などに300万円をあてる。

 福祉関連では、たんの吸引や人工呼吸器が必要な「医療的ケア児」の支援を保育所やこども園だけでなく、幼稚園や小・中学校まで対象を拡充する費用に1500万円を計上した。

 予算規模は3年ぶりに前年度より少なくなった。市は、イベントの開催見直しなど新型コロナの影響で規模を縮小している事業があると説明している。

 また、前年度当初予算のうち、市に償還される新県立体育館の建設用地関連費用63億4300万円を除くと、新年度予算案は実質2・1%増になるとしている。

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 市の財政状況は新型コロナウイルスの影響もあり、一層厳しくなっている。市税収入が大幅に減り、自主財源の比率が低下した。財源不足を補うため「貯金」にあたる財政調整基金を取り崩し、残高は約半分になる見通しだ。

 歳入のうち自主財源の割合は前年度より4・4ポイント低い45・4%になった。自主財源の約8割を占める市税収入は前年度比5・3%減の611億3900万円。企業の業績悪化で法人市民税が前年度より21億7千万円落ち込み、個人市民税も7億8千万円減る。

 半面、新型コロナ対策関連など国や県からの支出金は前年度より2・4ポイント増え、26・1%に。借金にあたる市債の新規発行額は高松第一高校の新校舎建設の本格化などで前年度比17・5%増の182億7800万円になり、市債残高は1854億3700万円に膨らむ見通しだ。

 歳出は建設事業などに関連する借金返済費や社会保障関係費が増加している。

 一般財源で30億円が不足するため、市は財政調整基金などを取り崩して対応する方針だ。財源対策基金残高は20年度末の見込みと比べて42・2%減の47億7600万円と大幅に減る。

 財政健全化の目安とされる基礎的財政収支(プライマリーバランス)は6億9600万円の赤字で、4年ぶりのマイナスになった。

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