太陽光発電、山梨県が独自規制へ 森林伐採伴う開発禁止

吉沢龍彦
[PR]

 太陽光発電施設の設置をめぐり、防災や環境保全の観点から各地で反対運動が起きていることを受け、山梨県は設置に関する規制を大幅に強化する条例を制定する方針を固めた。森林伐採を伴う開発や、急傾斜地への設置は原則として禁止する。

 県は現在、条例案づくりを進めており、長崎幸太郎知事が24日の県議会で概要を説明した。

 説明によると、規制対象とするのは出力10キロワット以上の事業用施設。山間部の急傾斜地など災害リスクが高い地域での新設は原則禁止し、安全性の確保や環境・景観への配慮などの対策が講じられた施設に限って許可対象とする。近隣住民への十分な説明を求め、許可するかどうかの判断にあたっては地元の市町村長の意見を尊重する。

 規制区域内では、既存施設も含めて維持管理計画の提出を義務づける。必要に応じて立ち入り検査や事業に対する改善命令を行い、従わない場合は事業者名を公表したり、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度の適用外となるよう関係機関に通報したりすることを明記する。

 こうした内容を盛り込んだ条例案を今年6月の県議会に提出する方向で調整している。知事は「太陽光発電施設は本来環境を守るためのものであるにもかかわらず、自然環境を破壊し、生活環境を脅かす事例が見られる。安全安心な生活と自然環境との調和が不可欠であることを明確にする」と条例の趣旨を述べた。

 県は2015年に太陽光発電施設の設置に関するガイドラインを定め、事業者に安全対策や環境への配慮を要請してきたが、強制力はなかった。全国の都道府県では、和歌山県が禁止区域を設定できる条例を定めているという。(吉沢龍彦)