ワクチン1回接種論、自民で浮上 政府は2回維持の構え

有料会員記事新型コロナウイルス

坂本純也、笹井継夫、姫野直行
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 1人2回を前提に始まった新型コロナウイルスワクチンの接種をめぐり、自民党内から、多くの人に打てる1回接種を検討すべきだとの意見が出ている。ワクチンが順調に届かない場合の「政治的な判断」も視野に入れるが、政府側は2回接種を維持する構えを崩していない。

 医療従事者を対象に17日に始まった国内での接種には現在、米製薬大手ファイザーとドイツのバイオ企業ビオンテックが開発したワクチンが使われている。このワクチンは1回目から3週間をあけて2回目を接種する用法で、厚生労働省が14日に承認した。

 だが、十分なワクチンが届くか見通せていないなか、自民内からは1回接種を模索すべきだとの声も出始めた。下村博文政調会長は24日の記者会見で「英国政府も1回接種で高い効果が得られる旨、発表したと承知している」とワクチン量が限られるなかで1回接種優先に方針転換した英国の事例に言及。最悪の場合の選択肢の一つとして、党で検討していく考えを示した。

 ワクチン対策の党プロジェクトチーム(PT)の22日の会合でも、1回接種でも効果が得られるとするイスラエルの研究者らの論文が取り上げられ、複数の出席者が1回接種の検討を求めたという。

 世界ではワクチン確保競争が行われており、下村氏は「政治的な判断になってくる」としたうえで、「科学雑誌などの情報で判断できることもあるのではないか」とも語った。鴨下一郎・PT座長も21日のテレビ番組で「できるだけ多くの人に、まず1回目を打っていただくようなことは重要だろう」と指摘した。

 政府側はいまのところ、慎重姿勢を貫く。首相官邸で24日に菅義偉首相と会談した公明党山口那津男代表によると、首相は「2回接種で準備をしていたので、そういう考え方でいきたい」と語ったという。「自民党でも首相でも、政治的に決めてはいけない領域」(首相周辺)と考えているためだ。

 田村憲久厚生労働相も同日の閣議後会見で、2回で承認したことを理由に「制度上難しい」と1回接種に否定的な考えを示した。

 PTで取り上げられたイスラ…

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