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 災害への対応力を上げるため、警察庁は都道府県警のヘリコプターの広域的運用を強化する方針を決めた。運用について定めた国家公安委員会規則の改正が25日に決まり、任務に災害などの警備を明記。各警察の地域部門に属している航空隊を来年度中をめどに警備部門へ移し、同庁による指揮権限も明確化する。

 大規模な災害が起きると、警察ヘリが各地から被災地に派遣され、上空から被災状況の確認や被災者の救出救助にあたってきた。

 警察庁によると、10年前の東日本大震災では35都道府県警が延べ834機を現地に派遣。その後、派遣の広域的運用が進んだ。延べ機数でみると、2014~15年が102機、16~17年が309機、18~19年が676機と増加している。

 警察ヘリは1991年までに全都道府県警に配備。現在計89機あり、来年度は20人程度を輸送できる大型3機を含む4機が新たに配備される。以前はパトロールや遭難者の捜索、逃走する容疑者の追跡などが任務の中心だったため、航空隊は都道府県警の地域部や生活安全部に置かれてきた。

 改正規則では、任務に災害時などの警備を加え、機動隊や他部門との連携を明記。災害時などに警察庁長官が現地警察に対し、派遣について指揮監督する具体的な手続きを定めた。

 東日本大震災後、警察ヘリは装備面の強化が図られてきた。夜間や悪天候下でも撮影可能な赤外線カメラや可搬型の超高感度カメラ、操縦士の視覚を補う暗視システムなどを導入。来年度からは、有視界飛行ができない時に計器を見ながら飛行する訓練を国費で全国規模で行うという。(編集委員・吉田伸八)