新型コロナウイルスの感染拡大を受けて一部地域で緊急事態宣言が続くなか、サッカーJリーグが26日に開幕する。だが、外国人選手の入国が制限され、各クラブの陣容は整っていない。観客数が上限5千人の地域もあり、試練にさらされながらのスタートとなる。
7年ぶりにJ1に昇格した徳島ヴォルティスは、新たに就任したスペイン人のダニエル・ポヤトス監督が来日できていない。
「不安は否めない」と岩尾憲主将。昨季までのボールを保持する戦術は踏襲しつつ、パスの出し方や立ち位置などは大きく異なる。新監督とはオンラインで連絡を取り合い、映像などで練習内容を共有しているものの、通常よりも「やりとりに時間がかかっている」と漏らす。
代役の甲本偉嗣(たけし)ヘッドコーチはJクラブを指揮する資格を持っていないが、今回は特例で認められ、開幕節も指揮を執る。刻一刻と戦況が変わる試合では選手交代など瞬時の判断を求められる。それでも甲本ヘッドコーチは「前向きにチャレンジしたい。監督の不在を感じさせない勢いで向かっていきたい」と話す。
昨季の特別ルールの「降格なし」により、今季のJ1は通常より二つ多い20クラブで争う一方、5分の1の4クラブがJ2に降格する過酷なリーグとなる。そんな中、チームの弱点を補う「助っ人」がいまだにそろわないことに、各クラブは焦りをにじませる。
Jリーグによると、監督は1人だけだが、外国籍選手は全体で少なくとも24人が足止めされているという(今月18日現在)。5年ぶりの優勝を狙う鹿島アントラーズは、ブラジル出身の新加入2選手が来日できていない。クラブ幹部は「痛いよ。早く合流してもらいたい」とぼやく。(佐藤祐生、勝見壮史)
観客入れて試合へ「涙ぐましい努力」
昨年の緊急事態宣言下では試…
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