人工知能(AI)を使って最近の株式相場を分析したところ、昨秋から株価が過熱感を帯び、異常な値動きを続けていることがわかった。過去3年の株価データからAIが平常のパターンを割り出し、日々の株価との乖離(かいり)を調べた。AIに分析させた茨城大の鈴木智也教授は「今の相場はバブル状態にある。AIはそう警告している」と指摘している。
日経平均株価を構成する225社の株価のデータをAIに入力し、それぞれの株価が3年間どういう値動きをしたのかを分析。一銘柄ずつ、他との銘柄について同じ方向に動いたり、バラバラに上下したりする平常時の相関関係をAIが数百万通りも割り出した。
平常時と違う動きをした場合は赤=株高、青=株安とグラフに色わけした。色が濃くなるほど、平常時とかけ離れて異常な状態にあることを示す。人間の心理が介在し、先行きへの期待感や不透明感から「過剰な買い」「投げ売り」に走らせていることがわかる。
新型コロナウイルスの感染拡大への懸念から、日経平均株価が3年4カ月ぶりに1万7千円を割りこんだ昨年3月は、くっきりした青色がめだつ。コロナショックによる先行きへの不透明感から、どの銘柄も一時投げ売り状態だったことを示す。
一方、ワクチン開発への期待…
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