看護師志しアイドルを卒業 NMB山本彩加が見た夢の色

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聞き手・阪本輝昭、山根久美子
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 アイドルグループ「NMB48」の人気メンバー・山本彩加さん(18)が昨年12月、看護師をめざしてグループを「卒業」し、芸能界を引退すると発表した。決断のきっかけは、新型コロナウイルスの感染拡大と、それに立ち向かう医療従事者たちの姿だったという。

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 ――次世代の中心メンバーとして注目されている中での卒業発表でした。看護師になりたいという気持ちはいつから?

 医療や看護に関わる仕事をしたいという思いは、小学生の頃、産婦人科を舞台とするテレビドラマ「コウノドリ」(2015年)を見たことで芽生えました。我が家では母と9歳年上の姉がともに看護師として働いており、医療従事者は身近な存在でもありました。4年半、アイドル活動をしながらも、その夢は常に胸の中にあったんです。

 ――この時期に決断したわけを教えてください。

 新型コロナウイルスの感染拡大です。姉が勤務先でコロナの患者さんを担当するようになりました。家族への感染を防ぐためホテルで生活したり、帰宅できるようになってからは玄関からシャワーに直行したり。家族を感染させたくないという姉の緊張感がひしひしと伝わってきました。仕事中に着る防護衣には通気性がなく、「サウナスーツを着て動いているような感じがする」と私に語ってくれたことも……。それでも一人の看護師として使命を果たそうとする姉の姿は誇らしく、「私にも何かできないか」という思いが強くなりました。看護を学ぶ学校を受験して合格したのを機に決心しました。

 ――この1年間、アイドルも活動を大きく縮小せざるを得ませんでした。どんなことを考えながら過ごしていましたか。

 病気になったら誰かに診てもらえる、安心して治療を受けられる。それを皆、当たり前だと思っていたと思います。でも、実際にはそれを現場で必死に支える医療従事者の方々がいる。

 コロナ禍は、私も含めた多くの人たちが「自分たちの生活や社会は、見えない誰かが支えてくれている」ことを実感として知るきっかけになったと思います。

 私もアイドルとして、応援してくれるファンがいることや、活動の場があることを当然のように思っていた部分がありました。でもそれは勘違いで、本当は壊れやすいものの上にあった。こうした気づきを得たことも、私には大きな出来事でした。

看護師をめざしてアイドルを「卒業」する山本さん。医療の現状と、そこでの自分の役割をどう見定めているのでしょうか。

 ――医療の現状をどうみていますか。

 日本の看護師はコロナ以前か…

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