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記者コラム「多事奏論」 編集委員 吉岡桂子

 米の麺にナマズからとったスープ。レモンをしぼり、香菜を散らす。ミャンマーの国民食とも言われるモヒンガー。バンコク駐在時、出張すると朝ごはんに食べた汁麺だ。「そうめんにサバの水煮缶でつくれるよ」。教えてくれたのは、東京で通うサロンのネイリストの女性(51)。国軍に弾圧された1988年の民主化運動をきっかけに、日本に来て30年近い。

 「おかあさん」。アウンサンスーチーさんのことを、ミャンマーの人々はそう呼ぶ。国家顧問として国を率い、軍事クーデターで国軍に拘束された。解放を願って非暴力で闘う同胞を支援するため、東京でデモに夫と参加している話を聞きながら、ミャンマーの話を書きたいと思った。

 「日本政府はミャンマー国民の声を無視することはありません」

 ヤンゴンの日本大使館前で丸山市郎大使は、クーデターに抗議する市民から支援を求める要望書を受け取り、現地語で応じた。外務省きってのミャンマー通で5回目の勤務。国軍ともパイプを持つとされる。日本に住む知り合いのミャンマー人がネットに出回る動画を見せてくれた。

 「ミャンマーはアジアの一丁目一番地」。かつて取材した丸山さんの言葉だ。

 中国とインドにはさまれ、日本が米豪印と進める「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想と、中国の習近平(シーチンピン)政権の「一帯一路」戦略が交わる外交上の要衝である。「ミャンマーが持続的で健全に発展するため、中国への依存を減らして日本を含む先進国ときちんとつきあうことが大事です」。そう話していた。

 中国の膨張とあわせて進む米国…

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