第2回ある日突然こっち側 ハッシュタグ「コロナ陽性」が救う

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鈴木彩子
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コロナ禍のつぶやき① デザイン・岩見梨絵
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 コロナ禍で人とのリアルな接触が減り、ますます存在感を増しているのがSNSの世界だ。「第3波」の感染拡大では、どのようなやりとりが交わされているのか。ツイッターの世界を探っていると、あるハッシュタグが目についた。

 「#コロナ陽性」――。新型コロナウイルスに感染した人が、自分の症状や療養の経過をこのハッシュタグを付けて発信しているようだった。アカウント名には「コロナ患者」「ホテル療養中」「コロナ記録」など、ストレートな名前が並ぶ。こうした投稿が、昨年11月ごろから急増していた。

 SNS分析ツール「ブランドウォッチ」を使って調べてみると、表示名やプロフィルにコロナ感染を明示しているアカウントは、2月26日現在で400件以上確認できた。

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【グラフ】新型コロナ感染者、投稿を始めたのはいつ?

 なぜ、感染者であることを明かして発信しているのだろう。《コロナ陽性でした》《まさか自分が》。そんな言葉で始まるつぶやきをたどって、ツイートの当事者に思いを聞いた。

    ◇

 はじまりは、「風邪になる手前」くらいの、のどの軽い違和感だった。

 昨年12月初旬の朝。東京都新宿区でネイルサロンを営む女性(41)は「風邪かな」と思い、大事を取って仕事を休んだ。だがのどの痛みは翌日も続いた。ただの風邪と信じていたが、念のため近くの医療機関でインフルエンザ新型コロナの検査を受けた。インフルエンザは陰性だった。

 その夜、39度台の熱が出た。翌日、コロナのPCR検査結果が陽性だったと知らされた。

 マスクや手洗い、消毒を毎日欠かさず、接客はアクリル板越し。感染対策は徹底していたはずだった。繁華街のすぐ近くでの一人暮らし。日常茶飯事だった外食も、感染を警戒して秋以降は1人か2人で、頻度も減らしていた。

 当時、新型コロナの国内の感…

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