宣言解除方針、老舗旅館のおかみ「先が見通せない」

松田史朗 筒井竜平
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 関西3府県などが3月7日の期限を待たずに今月28日までで緊急事態宣言を解除する方針が示され、旅行や飲食の業界関係者からは様々な反応が聞かれた。

 大阪・ミナミの老舗旅館「大和屋本店」では政府の観光支援策「Go To トラベル」が昨年暮れに一斉停止されて以降、宿泊でも宴会でも予約があまり入らず、厳しい状況が続く。

拡大する写真・図版大和屋本店のおかみ、石橋利栄さん=2020年12月、大阪市中央区

 おかみの石橋利栄さんは解除方針の一報を耳にしたが、「緊急事態宣言の解除に期待したいが、中途半端に解除してまた感染拡大するのも怖いし、何ともいえない。先が見通せない」と言葉少なだ。

 関西北部の旅行会社社長は、昨年末のGoTo一斉停止を受けた旅行代金の補償も振り込まれていない状態だとし、「資金繰りがさらにきつくなっている。宣言が解除されても感染拡大が怖く、GoToもすぐに解除とは行かずに当面厳しい状況が続くのでは」と話す。(松田史朗)

 大阪府緊急事態宣言の解除後も、大阪市内で酒類を出す飲食店については午後9時までの時短営業を求める方針だ。回転ずしチェーンのくら寿司は、こうした自治体の要請に従いつつ、時短営業の緩和を検討するという。地域ごとに営業時間が違っても今のところ運営に大きな問題はないとし、広報担当者は「できる範囲で柔軟に対応したい」と話す。

 焼き鳥チェーンの鳥貴族や「餃子の王将」を展開する王将フードサービスも「要請に応じる」構え。ただ、外食大手の社員の一人は「主要地域で時短が続くなら、解除後も大きなマイナスが続くことは変わらない」とため息をつく。(筒井竜平)