地震でも注目のクラブハウスに声の安心 課題やリスクは

有料記事福島・宮城で震度6強

貞国聖子 赤田康和 サンフランシスコ=尾形聡彦
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 最大震度6強を観測した13日の福島県沖地震で、音声型SNS「Clubhouse(クラブハウス)」を使った発信が各地で相次いだ。人とつながり、状況を語り合うことで、不安が解消された人もいた。他のSNSと同じように、デマの発信源となるリスクを指摘する声もある。(貞国聖子、赤田康和、サンフランシスコ=尾形聡彦)

 最近注目で賛否ある音声型SNS。記事後半では、専門家が技術面と情報面で課題を指摘します。クラブハウスの広報担当も朝日新聞の取材に回答を寄せました。

 13日夜、宮城県女川町でかまぼこ製造販売会社「高政」を営む高橋正樹さん(46)は揺れが収まった2分後、クラブハウスでの発信を始めた。利用者が語り合う場である「ルーム」の名は「地震発生 宮城県女川町から」とした。妻に4歳と7歳の子を託し、「子どもたちを頼む」と言って車に乗り込んだ。

 社の設備に被害が出ていないか。不安を抱きながらハンズフリーで話し続けた。「停電は起きていないようです」「道路の破損も確認されていません」「いま余震がきました」

 会社に着き、扉を開けるのに手間取っていると、クラブハウスで数日前に知り合った岩手県の女性が「挙手ボタン」で名乗りを上げ、代わりに話をつないでくれた。

情報交換するうちに落ち着いた

 「窓ガラスが割れているかもしれないから気をつけて」「壁にひびが入っている」。社員とともに被害を確認する様子も流し、リスナーは最大で400人ほどを数えた。翌14日午前1時ごろまで発信を続けた。

 今回の地震で、10年前の東…

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