(魂の中小企業)最高の家とは? ある住宅メーカーの例

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原爆原発シンクロの巻(下)

 愛知県の長久手市にある「WELLNEST HOME(ウェルネストホーム)」。

 夏は涼しく、冬は暖かい。経済的で、頑丈で長持ちする。そんな「良い家」をつくろうと2012年、つまり東日本大震災の翌年にできた会社です。

 前回は、創業者である早田宏徳さんの大震災が起こるまで、をお送りしました。早田さんはセミナーで、「省エネの家をつくりましょう」と訴えてきました。

 長崎出身で、チェルノブイリ原発の影響をドイツで目の当たりにした早田さん。原爆と原発がシンクロし、脱原発を訴えるようになりました。「活動家」のレッテルをはられ、会社員でいづらくなります。セミナー会場で知り合った女性が言いました。

 「独立したらええんちゃう?」

 じつは、その女性が、ウェルネストホームの社長になるのです。

 後編は、彼女の半生の物語から始めます。

    ◇

 芝山さゆり、49歳。

拡大する写真・図版「WELLNEST HOME」社長の芝山さゆりさん=。愛知県長久手市のオフィスにて。彼女は言う。「人前で意志を言う。風を切って歩く。私は、かっこいい女性のリーダーになります」

 生まれたのは三重県。父は建築業を営んでいた。パワフルな少女だった。母が買ってきた「リカちゃん人形」のロングヘアが気にくわなくて、はさみで丸刈りにした。

 小学4年でピアノを始めた。父は、「芸は身を助ける。とことんやれ」と言った。先生について猛練習の日々。中学を卒業したらウィーン留学することになった。

 ところが、父と母が、ひそひそ話をしているのが聞こえてきた。「不渡りを出した」と言っているようだ。

 中学生でも、家業ピンチ、は分かった。芝山は父に言った。

 「留学、やめるわ。ウィーン…

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