新型コロナウイルス99.9%を殺菌の光触媒

新型コロナウイルス

吉田啓
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 【福岡】九州工業大学(北九州戸畑区)は、横野(おうの)照尚教授(環境化学)が研究開発した光触媒が新型コロナウイルスの殺菌に高い効果を発揮するとの試験結果が得られたと発表した。外部の検査機関に依頼した試験で、24時間で99・95%のウイルスの殺菌が確認された。

 試験は昨年12月30日~今年1月14日、中国・北京市の検査機関で実施された。光触媒の加工を施したアルミ板に新型コロナウイルスを含む液体を垂らし、白色蛍光灯で照らした。室温で24時間置いたところ、ウイルスの数は約32万6千個から150個に減少したという。

 横野教授が開発した光触媒は、紫外線を当てる必要があった従来のものと異なり、紫外線を含まない光でも殺菌効果を発揮する特長を持つ。薄暗い酒場程度の40ルクスの明るさでも機能を果たす。

 昨春以後、福岡県中間市の市役所トイレや筑豊電鉄の車両内などに、この光触媒を用いたコーティング剤を塗布する実証実験を重ねてきた。

 JR九州ステーションホテル小倉(北九州小倉北区)の客室や会議室、レストランで殺菌効果を調べたところ、ウイルスの数の指標となる物質の量が36日後で95・5%減少し、101日後には95・7%減少しており、長期にわたって高い効果が継続していた。

 手すりやドアノブ、スイッチといった不特定多数の人が直接、手を触れる場所での活用が考えられる。また、部屋の壁や机などに塗り、換気やマスク着用と組み合わせることでより効果的な感染防止につなげることも期待できる。一度塗れば、はがさない限り効果は続き、塗料を口に入れても人体に害はないという。

 横野教授は試験結果について「ほかのウイルスへの殺菌効果はすでに証明されており、予想通りです」と話した。今後は、不特定多数の人が出入りする公共施設や球技場、宿泊施設や交通機関に活用の場が広がればと期待している。(吉田啓)

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