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 温泉に入るとぐっすり眠れるのは本当か――。山形大学と県立米沢栄養大学が、米沢市の小野川温泉と共同で、温泉入浴と睡眠の関係を探る研究を始める。山大の「ベッドセンサー」技術などを活用し、温泉の効果を数値で「見える化」することで、コロナ禍で苦しむ温泉地のにぎわい創出に役立てたいという。

 共同研究では、当初、栄養大の学生がモニターになる。就寝時の心拍や呼吸を計測できる山大のベッドセンサーを使って睡眠状態を測定したり、栄養大が学生の唾液(だえき)などを調べたりして、入浴後の睡眠やストレスの程度を数値化する。

 また温泉に入浴した場合としなかった場合や、温泉と一般的な風呂に入浴した場合のデータも比較。得られた結果を基に温泉の効能を科学的に実証することを目指す。

 山大はこれまでも、「お湯が良い」と言われる小野川温泉の評判を科学的に裏付けようと、泉質の研究を実施した。

 入浴者に印象を聞いた調査では「ぽかぽか」「つるつる」といった回答が目立った。こうした印象について、泉質分析で「保温効果が高い」とされるナトリウムイオンや塩素イオンといった成分や、マグネシウムイオンや硫黄など肌質改善が期待される成分を豊富に含むことが分かり、泉質の良さを明らかにしている。

 研究グループは「温泉の有効性を新たな指標で示すことができれば、ワーケーション(旅先で仕事をする)などの新たな需要にもつながる。県内各地の温泉地にとって、小野川温泉がモデルケースになるよう研究を進めていく」と説明している。(石井力)

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