聖徳太子の「和の精神」 今も息づく

久保智祥
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四天王寺

 聖徳太子(574~622)が593年に建立した四天王寺(してんのうじ)。都会の中の広大な敷地にたつ中心伽藍(がらん)は昭和の再建だが、創建時と同様に中門、五重塔、金堂、講堂が南北一直線に並ぶ「四天王寺伽藍配置」として有名だ。

 だが、ユニークなのはそれだけではない。境内には最澄や空海、法然、親鸞といった日本仏教の名だたる祖師たちの像やゆかりのお堂が立ち並ぶ。また、石の鳥居(国重要文化財)の付近は古くは彼岸に沈む夕日を拝する「日想観(じっそうかん)」が修された浄土信仰の聖地、元三(がんざん)大師堂は角(つの)大師として有名な元三大師信仰の拠点となるなど、多彩な信仰が同居する。山岡武明参詣(さんけい)課長(46)は「日本仏教の祖として太子があつく信仰されてきたからこそ、宗派を超えて人々が集まる。太子の和をもって貴しとなすの精神の表れです」。

 来年は太子没後1400年の「御聖忌(ごせいき)」にあたる。10月から来春まで、四天王寺では22宗派による慶讃(けいさん)法要が営まれる予定だ。

 《メモ》大阪市天王寺区四天王寺1丁目、電話06・6771・0066。大阪メトロ谷町線四天王寺前夕陽ケ丘駅下車、徒歩5分。中心伽藍の拝観は大人300円など。(久保智祥)

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