[PR]

 この1年あまりの政治家の性差別発言について、ネット上で投票を募って「ワースト発言」を決めるキャンペーンが26日始まった。政治に携わる人から差別発言が繰り返される現状を変えたいと、大学教授らが2017年から始め、今回で4回目。投票は3月5日までで、国際女性デーの8日に結果を公表する予定。

 「公的発言におけるジェンダー差別を許さない会」が昨年1月~今年2月20日の発言としてノミネートしたのは、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の会長だった森喜朗・元首相の「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかる」など一連の発言や、自民党の杉田水脈衆院議員が性暴力被害者の支援に関連して述べた「女性はいくらでもウソをつける」発言など8件。

 「L(レズビアン)やG(ゲイ)が足立区に完全に広まってしまったら、子どもは一人も生まれない」などと議会質問で述べた白石正輝・東京都足立区議など、地方の首長や議員の発言も複数ノミネートされた。

 呼びかけ人の一人、皆川満寿美・中央学院大准教授は「人権感覚に乏しいことに無自覚な地方議員の発言も、SNSで可視化され、共有されるようになってきた」と指摘する。

 投票は、ウェブサイト(https://yurusanai-seisabetsuhatsugen.jimdofree.com/別ウインドウで開きます)で受け付けている。サイトでは、森氏の発言について「意思決定における女性の発言を牽制(けんせい)するもので、男女の対等な意思決定への参画を阻害する意味で性差別発言といえる」などと、ノミネートされた発言にジェンダーの観点からどのような問題があるかも解説している。

 前回は、19年12月末から20年1月上旬にかけて実施され、3820人が投票。国の少子化政策をめぐる麻生太郎財務相の発言「年寄りが悪いみたいなことを言っている変なのがいっぱいいるけど、間違ってますよ。子どもを産まなかったほうが問題なんだから」がワースト発言に選ばれた。麻生氏は18年末~19年初めの投票でも、財務事務次官のセクハラ問題をめぐる一連の発言がワースト発言に選ばれている。(岡林佐和)

ノミネートされた主な発言

 ※主催者のウェブサイトから一部抜粋、肩書は当時

●「女性はいくらでもウソをつける」

 (衆院議員の杉田水脈氏。2020年9月25日、自民党の会議で)

●「女性理事を選ぶというのは、日本は文科省がうるさくいうんですよね」「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります」

 (東京五輪・パラリンピック大会組織委員会会長・元首相の森喜朗氏。2021年2月3日、日本オリンピック委員会の臨時評議員会で)

●「スケート界では男みたいな性格でハグなんて当たり前の世界」「セクハラと言われたらかわいそう。セクハラと思ってやっているわけではなく、当たり前の世界である」

 (衆院議員の竹下亘氏。2021年2月18日、自民党本部での竹下派の会合後、記者団に)

●「埼玉県や春日部市はLGBTに関するいじめ相談が過去5年間でゼロ」「春日部で差別は起きていないのに、そんな時に小学生にレズビアンだとかゲイだとか教える必要あるんですか」

 (埼玉県春日部市議の井上英治氏。2020年9月15、18日、市議会で)

●「あり得ないことだが、日本人が全部L(レズビアン)、G(ゲイ)になったら次の世代は一人も生まれない」

 (東京都足立区議の白石正輝氏。2020年9月25日、区議会定例会の一般質問で)