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 車いすに乗ったまま乗り入れて遊ぶことができるトランポリン型遊具が、三重県松阪市伊勢寺町の松阪農業公園ベルファームに設置され、27日、お披露目式があった。市が昨年7月から半年間、クラウドファンディングで集めた資金で購入、設置した。

 障害の有無などにかかわらず利用できるユニバーサルデザインの遊具は、縦横2メートルのドイツ製。公園内の芝生広場の一部を掘り、地面とほぼ同じ高さにゴム製器具を据え付けてある。

 テープカットのあと、竹上真人市長が車いすに乗り、市職員の介添えで後ろ向きで遊具に乗り入れた。「車いすの上で、たぶん体験したことのない感覚を味わってもらえます」と担当者。子どもたちも順に1人ずつ、ぴょんぴょんと跳びはねて楽しんだ。

 市のユニバーサルデザイン遊具の設置は、市民が意見を寄せる「市長への手紙」に3年前、障害児と健常児をもつ母親の声が届いたのがきっかけ。遊びたい盛りの健常児と、退屈する障害児の板挟みになる親心を訴える手紙に、市は昨年度、園内にハンモック型のユニバーサルデザイン遊具を導入して応えた。

 今年度は250万円を目標にクラウドファンディングで呼びかけたところ、県内11人、県外26人から計306万9847円が集まった。設置費約220万円を差し引いた残りのお金で基金も創設。市長は「来年度もクラウドファンディングを実施し、毎年遊具を増やしていきたい」。

 式の出席者で、施設に通所する子どもがいる「市肢体不自由児者父母の会」の八田久子会長は「車いすに乗って遊べるなんて、かつては思ってもみなかった。みなさんの心の優しさで、ユニバーサルデザインが広がるのは、うれしいことです」と話した。(中川史)

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