76回大会で幕を閉じる、びわ湖毎日マラソンは28日、滋賀・皇子山陸上競技場発着の42・195キロで行われ、鈴木健吾(富士通)が2時間4分56秒の日本新記録で優勝した。昨年3月に大迫傑がマークした2時間5分29秒の従来の日本記録を30秒以上も更新した。最近4年間で4度日本記録が塗り替えられたことになる。記録が出やすいと言われる「厚底シューズ」の普及も重なり、日本男子長距離界の「高速化」が進んでいる。
まず、高い壁を破ったのは設楽悠太(ホンダ)だった。2018年2月の東京マラソンで2時間6分11秒をマークし、16年ぶりに日本記録を塗り替えた。それまでの日本記録は02年のシカゴで2時間6分16秒を出した高岡寿成(カネボウ)だった。
設楽の記録更新から約8カ月後には大迫傑(ナイキ)がシカゴマラソンで2時間5分50秒を記録。初めて「5分台」に突入した。その大迫が自身の記録を更新した昨年3月の東京では、2選手が6分台をマーク。さらに、日本選手19人が2時間10分を切った。
今回のびわ湖は湖畔で風が強いことなどから記録が出にくいとされるコースだ。にもかかわらず、土方英和(ホンダ)ら4人が6分台をマーク。日本男子長距離界の記録は確実に伸びている。
【1999年以降の日本記録の変遷】
2021年2月びわ湖 鈴木健吾(富士通) 2時間4分56秒
20年3月東京 大迫傑(ナイキ) 2時間5分29秒
18年10月シカゴ 大迫傑(ナイキ) 2時間5分50秒
18年2月東京 設楽悠太(ホンダ) 2時間6分11秒
02年10月シカゴ 高岡寿成(カネボウ)2時間6分16秒
00年12月福岡国際 藤田敦史(富士通) 2時間6分51秒
1999年9月ベルリン 犬伏孝行(大塚製薬)2時間6分57秒
※所属先はレース当時
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