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 馬毛島(西之表市)で計画する米空母艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)移転や自衛隊基地整備に向け、防衛省が環境影響評価(アセス)の手続きを2月に始めた。島に生息し絶滅のおそれがあるマゲシカへの影響や、航空機の騒音予測などに注目が集まる。識者は米軍の関係するアセスがはらむ問題点も指摘する。(奥村智司)

 アセスは、環境に大きな影響を及ぼすおそれのある事業について、事業者が事前に調査、予測、評価をして、住民や自治体などの意見をふまえて環境保全の措置を検討する仕組み。

 環境影響評価法(アセス法)に基づき、県内の防衛省関連工事を管轄する熊本防衛支局(熊本市)が事業者として行う。調査の項目や手法を示す「方法書」を2月18日に送付し、手続きを始めた。送り先は県のほか、「影響を受ける範囲」とする西之表市、中種子町、南種子町に加え、これまで計画を説明してきた屋久島と南大隅の2町。

 FCLP移転と自衛隊基地整備に向け、同省は馬毛島に滑走路を造る予定で、今回はその「飛行場」のアセスとして行い、関連施設や港湾の工事の影響も一体的に調べる。工事や航空機訓練などの基地使用が、自然環境や動植物、景観などに及ぼす影響が対象で、57項目にわたる。島の外周道路はアセス対象から外し、既に工事の入札手続きを始めている。

 方法書に対して地元の意見をふまえた「知事意見」が示された後、事業者が調査、予測などを行い、その結果や保全策を「準備書」にまとめる。それを補正した「評価書」が確定し、アセスの手続きが完了する。アセスの期間について、同省は2年前後と説明したこともあったが、現段階では「未定」とする。基地や関連施設整備の工期は全体で4年程度だが、FCLPの早期移転を目指し滑走路を先行して造る予定という。

 方法書とその要約書は、県庁や書類が送られた5市町の役所などで18日まで閲覧でき、九州防衛局のホームページにも掲載中。

 同省は方法書についての説明会を9~12日に種子島の3市町で開く。4月1日まで、環境保全のための意見を、居住地を問わず誰でも熊本防衛支局に出すことができる。

絶滅おそれの「マゲシカ」も生息

 一連の計画の中で、特に地元の…

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