なぜ女性ばかり優遇?…やがて「当たり前」に 釜石市長

有料会員記事

聞き手・三島あずさ
[PR]

 世界経済フォーラムが31日に公表した今年のジェンダー平等ランキングで、日本は156カ国中120位でした。前回より順位を一つ上げたものの、依然として先進国では最低レベル。とりわけ、管理職や国会議員の女性比率の低さが際立っています。そうしたなか、男女格差の解消に積極的にとりくんでいる自治体もあります。その一つ、岩手県釜石市の野田武則市長(68)に、とりくみの理由や課題について聞きました。

   ◇

 ――釜石市は、審議会などの女性委員を2023年度までに45%以上にする、という高い目標を設定。女性登用を進めるため、16年には「釜石市女性人材リスト」の運用も始めました。背景に何があったのでしょうか。

 市長になった翌年の08年に、姉妹都市であるフランス南東部のディーニュ・レ・バン市のことを知り、素晴らしいと思いました。人口1万6千人ほどの小さな町で、市長、副市長が計7人ほどいるのですが、そのなかに女性が必ず何人かいるようにする、ということが決められているそうです。

 非常に驚きました。先進的といわれている西欧諸国でさえも、男女比率を決めるクオータ(割り当て)制を採り入れることで女性の登用を進めている。やはりそうなんだ、黙っていては(男性主体の)元の状況に戻ってしまうんだ、と思いました。

 日本はなおさら、そうした制度を採り入れないと前に進めないと感じました。何かとりくみを始めても、担当者が変わると元に戻ってしまう。そんなことが何度かあり、「制度」としてしくみを作らないと前進できないと痛感しました。まずは各種審議会や委員会だけでも女性比率を上げようと、16年度から「40%」に向けてとりくみを本格化させました(19年からは「45%以上」に引き上げ)。

 ――「実力があれば性別を問わずポストに登用されるはずだ」といった考えから、数値目標を掲げて女性を増やすことに違和感をもつ人もいます。市長自身はどうだったのでしょうか。

 私は幼稚園の園長や理事長を…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

Think Gender

Think Gender

男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ]