ドイツ、アストラゼネカ製は60歳以上のみ 副反応懸念

新型コロナウイルス

ベルリン=野島淳
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 ドイツ政府は30日、英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチン接種について、60歳以上に限ることを決めた。比較的若い世代で、血栓症が改めて確認されたため。ドイツでは、副反応への懸念から同社製ワクチンの接種をいったんやめた後、19日から再開していた。

 同社製ワクチンは、日本も1億2千万回分を調達する契約を結んでいる。

 ドイツワクチン接種常任諮問委員会は30日、まれだが非常に重い血栓症が発生する事例があるとして、同社製ワクチンの接種を「60歳以上のみ推奨する」と発表。これを受け、連邦政府と各州の話し合いで、委員会の勧告を受け入れることを決めた。60歳未満については、個別事例を医師が判断し、十分な説明のうえで接種する。

 ドイツではこれまで、1317万回のワクチンを接種し、約2割が同社製だ。シュパーン保健相によると、31件の脳静脈血栓症が報告されたという。

 メルケル首相は各州首相との緊急会議後の記者会見で「ワクチンの特性については日々、新たな発見がある。私たちは都度、バランスのとれた方法で判断せねばならない」と述べた。

 アストラゼネカ製のワクチンをめぐっては、欧州各地で接種後に血栓が生じ、死亡する事例が報告され、今月半ばまでに各国で使用がいったん止められた。

 その後、欧州医薬品庁(EMA)が「接種と血栓の因果関係は認められず、安全だ」と表明。19日以降、各地で使用を再開した。フランスでは、55歳以上に限って接種している。

 ただ、EMAも「極めてまれな事例」ではワクチンが血栓を引き起こした可能性が排除できないとして、検証を続けている。EMAは近く、最新の検証結果を報告する予定だ。

 欧州各地で同社製へのワクチンに疑念が生じるなか、フランスのカステックス首相(55)は19日、信頼を取り戻そうと、同社製ワクチンを接種。メルケル氏(66)も30日の記者会見で「自分の順番が来れば、アストラゼネカのワクチンを受ける」と述べた。(ベルリン=野島淳

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