ルネサス社長、火災からの復旧「震災より難しい」

鈴木康朗
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 半導体大手ルネサスエレクトロニクスの柴田英利社長が31日、火災のあった那珂工場(茨城県ひたちなか市)の復旧について、10年前の東日本大震災よりも難しい、との見解を示した。大震災時の生産再開は発災から3カ月後だった。

 柴田社長は31日、東京都内であった株主総会で発言した。

 今回の火災の方が震災よりも被害は少ないのでは、という株主からの質問に対し、柴田社長は「地震は物理的なダメージだが、今回は化学的な汚染がある。復旧のハードルは今回の方が高い」と説明した。火災で発生した塩素ガスを、工場の生産棟内から取り除く作業が必要だという。

 火災は今月19日未明に起きた。焼けたり腐食したりして使えなくなった半導体の製造装置は合計で23台に上る。

 装置の入れ替えが順調に進んでも出荷量が火災前の水準に回復するには3~4カ月かかる、との見方も改めて示した。生産が止まった半導体の6割超は自動車向け。自動車のさらなる減産は避けられない状況だ。(鈴木康朗)