決める場に女性不在 世界120位、足を引っ張ったのは

編集委員・秋山訓子
[PR]

編集委員・秋山訓子

 世界経済フォーラム(WEF)が3月31日に発表した男女平等ランキングで、日本は156カ国中120位となり、低迷が続いた。足を引っ張ったのは、政治と経済の分野だった。女性が政治や経済の意思決定層に増えることがなぜ必要なのか。あえて説明するために、急速に変化している女性の「生理」をめぐる動きを例にとりたい。

 生活が苦しくて生理用品を買えない――。声を上げたのは、困難に直面する若い女性たち。与野党の若手からベテランまで女性政治家がそれをすくいとり、国会で取り上げるなどした。一部の自治体が生理用品の無償配布に乗り出し、政府も財政支援を決めた。

 生理用品メーカーや百貨店などで、生理をタブー視せずに向き合おうという動きも起きている。核となるのは40歳前後の女性たちで、ブランドディレクターや商品担当の責任者として地歩を固め、権限を得ている。多くの分野でさまざまな年代で、女性が多層的に育つことによって、男性中心の社会に変化が起きる。

 とはいえ、生理用品の学生らへの無償配布はフランスニュージーランド、英スコットランドなどで次々打ち出され、日本は後追い。言うまでもなく、そうした国の男女平等ランキングは日本より上だ。

 では、政治の場で女性が増えるためにはどうしたらいいのか。一つはクオータをはじめとする制度の問題。リーダーのやる気次第で変えられる。「女性活躍」のかけ声を踊らせている時ではない。

 もう一つは、意識の問題だ。たとえば、夜の飲み会でものごとを決めたり、「票」をちらつかせてハラスメント行為をしたり。元首相の女性蔑視発言を機に浮き彫りになったのは女性に「わきまえる」よう求めてきた土壌だった。

 政府だけがやることではない。社会のさまざまな意思決定の場をどう変えていくかも問われている。(編集委員・秋山訓子)

Think Gender

Think Gender

男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ]