JR久大線が全線開通 豪雨で被害、他区間の鉄橋再利用

原篤司、神野勇人
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 昨年7月の豪雨被害で不通となっていたJR久大線の豊後森(大分県玖珠町)―由布院(同由布市)間が1日、始発から運転を再開し、全線が開通した。2017年の豪雨で被災した日田彦山線の鉄道復旧が断念された区間の鉄橋を再利用し、工期を短縮できた。

 博多駅では1日朝、久大線を経由する観光列車「ゆふいんの森」の出発式が開かれた。JR九州の福永嘉之・鉄道事業本部長が「全線開通が沿線だけでなく、九州全域の元気につながれば」とあいさつ。大分県ゆるキャラ「めじろん」や、大分県出身でアイドルグループHKT48の栗山梨奈さんらの出発合図で、列車は大分に向けて走り出した。

 JR九州によると、豪雨で久大線には鉄橋の損壊や線路への土砂流入など145カ所の被害が発生。特に第二野上川橋梁(きょうりょう)(同九重町)の流失が痛手だったが、ほぼ同じサイズで状態が良かった日田彦山線の宝珠山(福岡県東峰村)―大鶴(大分県日田市)間の鉄橋の一部を運んできて設置。これで工期が半年程度短くなったという。

 41・3キロに及んだ不通区間のうち、先に工事が完了した由布院―庄内(由布市)間(15・4キロ)は、2月13日に開通していた。復旧費用は久大線全体で約20億円。19年度の久大線の路線収入約21億円より少なく、鉄道軌道整備法は「路線収入以上の被害額の場合」に国・県の補助が受けられるとしており、復旧費用は全額JR九州が負担するという。(原篤司、神野勇人)