罰金大国でも即アウトにせず…コロナ安全大使が街をゆく

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シンガポール=西村宏治
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 「つばをはくと罰金」といった細かなルールで知られているシンガポールでは、新型コロナウイルス対策でもさまざまな規制が生まれた。たとえばマスクをせずに外出すると、300シンガポールドル(約2万4千円)の罰金だ。とはいえ、ただいきなり罰金を取るのでは、市民の間に不満がたまりかねない。そこで、まず市民に声をかけ、ルールを守ってもらう役割を担う人たちがいる。「セーフ・ディスタンシング・アンバサダー(安全距離大使)」だ。政府が臨時に雇った指導員で、繁華街などを巡回する。制服の赤いポロシャツは、いまや市民生活にもすっかりなじんでいる

 マスクをしていない人はいないか。行列が混みすぎていないか――。

 2月上旬の平日。午前11時すぎ、日本の百貨店高島屋などが入居するシンガポール中心部のショッピングセンターを、赤いポロシャツを着た2人の男性がパトロールをしていた。ジェームズ・パンさん(60)と、デビッド・チューさん(55)。本職は、シンガポールを日本語で案内する旅行ガイドだ。昨年7月から指導員として働いている。

あわててマスクをする男性に…

 エスカレーター脇のベンチで、高齢の男性がマスクを外していた。ふたりがスーッと近づいていく。男性はギョッとしたような顔を見せ、あわてて立ち上がり、マスクをしていない理由を説明しようとする。

 チューさんは男性が話すのを…

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