阪神キャンプ、21歳がトリの一発 1カ月間の変化とは

内田快
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 プロ野球の春季キャンプは1日、日本ハム、阪神、広島が打ち上げ、全12球団が日程を終えた。コロナ禍により、異例の無観客開催となり、期間中に予定されていたオープン戦は練習試合に変更された。オープン戦は観客数に制限を設けた上で、オリックス―ロッテ(京セラ)、ソフトバンク―中日(ペイペイ)のカードで改めて2日から始まる。(内田快)

 阪神のキャンプ最終日、主役はやはりあのルーキーだった。フリー打撃のトリを務めたのは佐藤輝明(近大)。「(自分がホームランを)入れないと終わる雰囲気でなかった」。右翼席への鋭い打球で締めた。

 「佐藤輝は開幕から1軍で使える選手なのか」。1カ月前、報道陣の最大の関心はそこにあった。1カ月後、関心の中身は「佐藤輝は開幕戦で何番に座っているのか」に変わった。

 4球団がドラフト1位で競合した逸材は、7戦連続安打を放ち、本塁打も2本。矢野燿大(あきひろ)監督は「飛距離を十分に持っている。対応力も見えた」と評価し、本人も「プロの球でもしっかりとらえれば本塁打にできるのは、もう分かった」と言った。だから「新人王を目指していく」のだそうだ。

 当然、先輩たちの尻には火がつく。通算1696安打の39歳の糸井嘉男は若手のように首脳陣に猛アピールし、2016年の新人王ながらくすぶってきた高山俊は安打を量産して矢野監督にキャンプMVPに選ばれるまでの存在感を放った。

 今キャンプを見る限り、21歳の加入は、間違いなく競争を加熱させた。チーム内の争いを重視してきた矢野監督は「こいつに負けるもんかという気持ちで強くなる。(このキャンプは)100点に近い」と総括した。=宜野座(内田快)